自宅が高級レストランに!和牛ステーキの調理方法

今回は、和牛ステーキの調理方法についてです。
下ごしらえと焼き方について説明させていただきます。

保管・解凍の方法は先日お伝えしましたが、解凍ができたら次は下ごしらえを行っていきます。
お肉に火を通す前の最後の仕上げになります。

・塩を事前にどれくらいふったらよいのか?
・包丁やフォークで切り込みを入れたほうが良いのか?
お店の数だけ様々な情報がありますが、和牛の肉質から根拠に基づいて説明していきます。

和牛ステーキの下ごしらえ

  • 塩は焼く直前に、少量の0.8g程度ふります
  • 筋切りが良く紹介されていますが、当店の和牛は繊維が細かく筋が柔軟なため一切不要です。

ステーキに少量の塩を直前にふる理由

塩の役割は大きく分けて二つあります。
・適量の塩を振ることで臭みを取り、旨みを引き出す。
・浸透圧の作用により水分やドリップを出す。

  • 輸入牛に比べ和牛は水分量が約40%と多く、早めに塩を振ってしまうと、浸透圧の作用によって水分やドリップが出すぎてしまう原因となります。
  • 少量である理由は、和牛には塩分が既に約1%含まれており、お肉の重量に対して0.5~0.6%(150gで0.8g前後)の塩が最適だからです。

◆筋切りや叩かない理由

輸入牛など筋が多く硬いお肉の場合は、牛肉の繊維を壊し柔らかくするために、お肉をたたいたり、フォークで刺したりします。
和牛の良質な繊維が壊れるだけなので絶対にしないでください。

◆ステーキの焼き方のポイント

下ごしらえが完了したら、最後にお肉を焼いていきます。
出来上がりや部位にかかわらず、最初は強火で最低30秒焼きます。
強火で焼くことで表面のたんぱく質、必須アミノ酸が固まり肉汁の流出を防止します。

フライパンを揺すりながら肉の底面に油を回し続けます。
まんべんなく油と接することで、均等な焼き上がりになります。
少し肉を持ち上げてもよいです。

 

中心は触らず一度返しで焼き上げる。裏返すときは、肉汁が溜まっている中心部をさわるとこぼれてしまいます。
また、フライパンの中で何度も裏返すと、表面に熱がまわりすぎ乾燥してパサパサしてしまいます。

◆肉を休ませる理由

中心部まで熱伝導にてしっかり火が通ることと、カット時の肉汁を抑え込むためです。肉の中の水分子は加熱すると活発になり肉汁が流出します。休ませることで活動性を抑え肉汁を吸収してくれます。

火を止めてフライパンの上で5分程度おく方法がおすすめです。
冷めないようにアルミで軽く蓋をしてあげてもよいでしょう。

※その間に、熱湯や電子レンジで盛り付ける皿を温めましょう。
盛り付けの野菜などは、先に調理を済ませておき、調理後はすぐに食べれるようにしておきましょう。