日本が世界に誇る和牛のすばらしさ

ITADAKI MASANOYA課長の阿部です。

先週より福岡県も緊急事態宣言が解除され、クライアントである飲食店様からのオーダーが増え、市内も活気が戻りつつあるようにみえます。
職場でも感染対策を行いながら、おかげさまでフル稼働に近い状態で切り盛りしてます。

現在は、店長の右腕?として、日々様々な種類のお肉と向き合っています。
牛肉、豚肉が中心ではありますが、鶏肉や餃子やチャーシューなどの加工品なども取り扱っております。

その中でも今回は和牛についてです。牛肉をとっても和牛、国産牛、輸入牛それぞれ扱っておりますが、本日は僕が大好きな和牛のすばらしさの紹介をします。

 

はじめに

自宅でステーキを調理をしたときに「外食と出来上がりが違う」「期待した以上に美味しくできなかった」と思われたことはありませんか?

牛肉の食べる前の出来上がりを決めるのは、「品種」「血統」「飼育環境」「加工、保存」「調理」これら全ての過程によって決まります。

もちろんご予算や食べるシチュエーションによって変わるので、これが絶対にいい!とは一概には言えません。

ただ、あなたがどのような出来上がりを期待するかにおいて、この過程を知ることが重要です。

今回は、品種・血統と飼育環境について紹介していきます。

この記事を読んでいただくことで、

  • 和牛とはどういう品種なのか
  • 和牛がなぜ高級食材なのか
  • ITADAKI MASANOYAでは何を扱っているのか?
を理解していただくことができます。

1、和牛と国産牛の違いについて

まず、牛肉と一言で言っても、世界にはホルスタインから水牛まで、いろんな種類の牛がいます。

  • 和牛の正しい定義を知っている人はどれくらいいるでしょうか?
  • 和牛と国産牛の違いを知っているでしょうか?

和牛と国産牛、それぞれの定義を簡潔に説明します。

◇和牛の定義◇

「日本の在来種をもとに、飼育環境などの基準をクリアした食用に育てられた牛」

和牛と名乗ることが出来るのは、明治時代以前から日本で独自の基準をもって交配、肥育された牛だけです。ブランド牛となるとさらに餌などにそれぞれの基準が設けられています。

◇国産牛の定義◇

「全肥育期間中で日本国内での肥育期間がもっとも長い牛」

例えば、アメリカで生まれ7カ月飼育され、その後日本へ来て10カ月経過した牛の場合も、日本で過ごした期間のほうが長いため「国産牛」と認定されます。

つまり、日本生まれでなくても国産牛と呼ばれます。

国産牛の多くは、ホルスタインと呼ばれる「乳用種の雄の子牛」と「和牛」を掛けあわせた交雑種が大半を占めます。業界ではF1と呼ばれたりもします。

国産牛は原産地を、和牛は品種を指すものなので、そもそもの基準が異なります。

この「国産牛」と「和牛」の違いは、一番消費者に理解されづらいものになっています。

2、国産牛より和牛の方が高価な理由は?

次に、価格の根拠ですが、国産牛に比べ和牛は高価とされています。
基本的に以下の3つの要因からなります。

1)種付料が高い

和牛には血統書がついており、独特な甘みのある霜降りと呼ばれるサシと筋肉内脂肪を高める為に、常に品種改良を続けており、一つ一つの種の値段が非常に高価です。

また、繁殖農家と肥育農家は異なり、まず種付けをした繁殖農家が生後10カ月まで育てられ、その後セリと呼ばれる市場で肥育農家がその子牛を購入し食肉用に育てられます。このセリ市場の時点で、すでに輸入牛と数倍、品種によっては10倍以上以上の差がついています。

2)飼育期間が長い

肥育農家が子牛を購入した後は、和牛をじっくりと大柄に育てていきます。和牛の平均飼育期間は28~40カ月とされており、他の国産牛とされている牛と比較すると約1.5~2倍ほど長くなっています。

飼育日数が長いことから、水道光熱費や人件費などの管理費も多くかかり、ホルスタインと呼ばれる乳牛や、交雑牛などに比べ希少性も高くなります。

3)餌代が高い

牛も人間と同様、食べたものからできています。農家の方は経営面から、できるだけ霜降りと呼ばれるサシを多めにつけて集荷したいので、高エネルギーな濃厚飼料を与えています。

先に述べた国産牛は牧草などを資料としていますが、和牛は一般的に穀物飼料が使われています。

さらに、飼育期間が長いため、出荷されるまでの期間分それだけ餌代もかかっています。

以上の3つの要因から、生産者は色んなアプローチを使い生産効率を上げ、キレイな霜降りで、きめ細かい肉質を目指して365日大切に飼育に取り組んでいます。

厳選された品種・血統を使用し、それだけ手間暇をかけて生産されているからこそ、繊細なサシが入り、肉質も上品になります。和牛は日本の伝統ともいわれており、希少性が高いこともあり価格は高価になるのです。

※サシは脂っこいし、もたれるから赤身が多い方が好き!といわれる方も増えてきました。確かに国産牛や輸入牛の赤身もとてもおいしいです。

ただ、和牛と国産牛のサシは食感も風味も全く異なります。違う種類の食材と言っても過言ではありません。

3、ITADAKI MASANOYAで九州産和牛を取り扱っている理由

ITADAKI MASANOYAでは、様々な種類の九州産の和牛を仕入れております。

特定のブランド牛に限定していていないのは、そもそも九州各都道府県の産地それぞれが有名なブランド牛となっており、それぞれの良さがあり、そのときの良い状態の和牛を仕入れているためです。

また、当店の販売先は、Web販売以外に、飲食店や小売店、卸売業者など多くの数量を取り扱っていることから、多くの産地から良いものを満遍なく仕入れる必要があります。

当然牛も生体なので、特定のブランド牛だからといって、毎回同じような肉質ではありません。

特に調理のプロである販売先の顧客から求められることとして、 「ブランドの名称でなく、ちゃんと目利きした質のいい和牛を」と言われることがほとんどです。消費者の舌が肥え、本物志向の方が増えてきた傾向にあるとも言えます。

実は、特定のブランド指定をしていないもう一つの理由に、できる限り質の良い商品をリーズナブルに商品を提供したいというポイントもあります。

ブランドに拘り過ぎて、仕入過多になり商品を無理売りしないよう、当店のバイヤーと連携して商品づくりに取り組んでいます。

最後になりますが、地域のブランド牛の存続のためには、正しい生産で、正しい流通加工で、正しい調理方法で、楽しく召し上がっていただくことが一番です。

ITADAKI MASANOYAでは九州産の和牛を取り扱っていますが、楽しい和牛体験、食事体験をしていただくことにスポットをおき、皆様の生活が豊かになることを心より願っています。

今後とも末永くよろしくお願いいたします。

ITADAKI MASANOYA店長 井出浩彦
店舗情報
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